2026.03.12
雲を突き抜けると
こころ


この写真は、12年前に撮った一枚です
あの頃、講演が立て続けに続いていました
その日、私は高知県へ向かっていました
前日から、土砂降り
空はどんよりと暗く
まるで空そのものが
重たく沈んでいるようでした
駅から会場まで歩くころには
足元も、服も、びしょびしょ
靴の中まで水が入り
体も、気持ちも
正直くたくたでした
それでも講演は続きます
終わればまた、次の場所へ
講演を終え
急いで空港へ向かい
慌ただしく
飛行機に乗り込みました
離陸の瞬間も
窓の外は激しい雨
窓を流れる雨粒が
景色をにじませていました
機体が揺れるたびに
体の疲れが一気に押し寄せ
私はそのまま
深く眠りに落ちてしまいました
どれくらい経ったでしょう
ふっと目が覚めて
何気なく窓の外を見た瞬間
思わず息をのみました
あれほど分厚く
空を覆い尽くしていた雲を突き抜けたその先に
信じられないほど

まばゆい光が広がっていたのです
青く澄んだ空
果てしなく広がる雲海
そして
静かに、でも力強く差し込む光
さっきまでの嵐が
まるで存在しなかったかのような世界
その景色を見た瞬間
胸の奥がじんわり震えました
「雲の上はこんなにも晴れているんだ」
どんなに分厚い雲に覆われても
その向こうには
必ず光がある
見えなくなっているだけで
なくなったわけじゃない
あの日
疲れきっていた私に
空がそっと
教えてくれたこと
人生も、きっと同じ
土砂降りの日もある
先が見えない日もある
心まで重たくなる日もある
でも
雲を突き抜けた先には
必ず光がある
それは
消えたわけじゃない
ただ
見えなくなっているだけ
だから今日も
雲を突き抜けていこー
あなたの空は
いま、どんな景色ですか?
今日も私の小さな言葉が、誰かの小さなお守りになりますように